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結果 | ||||||||||||||||||||||||||||
前泊 の 温泉 |
南阿蘇村総合福祉温泉センター ウィナス 熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽4530 TEL:0967-67-2277 |
雨の三連星が居たのに…
今年も地獄の阿蘇望の季節がやってきた。
毎度の話だが、クラブエクシーのツアーに便乗させてもらう事に。今年は、自分と藤もっちで臨んだ。
クラブエクシーのマダム♂、F、ヒロ、うに@、YABAIの藤もっち、やんにし、計6名、くるま1台での珍道中。
パンク王うに@の集合場所までの自走でパンクという、王の名に相応しいPowerfulなアンビリでここに幕を開けた。
毎度、毎度、おなじみの『大黒ラーメン』。
今年もココで昼食。ココは外せない。
ただでさえオヤジ臭そうな車内が、ニンニク臭で満たされる。
早朝発生したうに@のパンク。タイヤのサイドが切れており、かなり深刻な様子。そのままでは明日の本番が不安という事でタイヤを購入することに。
どうせなら有名店訪問という事で、しゃりんかんに立ち寄る。
皆より少し遅れて店内に入ると、藤もっちが、さっそく店員と思われる色白熊本小町と会話中。遠巻きに様子を伺う。
自分も会話に加わりたかったが、忘れてはイケない。
我々は今、究極にニンニク臭いのだ。
笑顔で対応する熊本小町も、心の中では、
「このオヤジ、ニンニク臭ぁ!」
と思ってるに違いない。近づかない方が身のためだ。
ほどなく、タイヤお買い上げのうに@が現れ、楽しそうに熊本小町と会話をはじめる。
熊本小町には「ニンニク臭いオヤジ」として記憶に刻まれた事だろう。
次の目的地は、3年前に訪れた『らくのうマザーズ阿蘇ミルク牧場』。いわゆる観光牧場。以前、園内の真ん中に聳え立っていた牛型の展望台は、無残にも骨(骨組み)と化していた。
台風の影響か何かだろうか。少々がっかり。付近の木造オブジェもボロボロで、さながら古代遺跡のような雰囲気を醸し出していた。
しかし、牧場の動物たちは皆元気な様子。皆、動物達と癒しの時を過ごした。。。ニンニク臭を放ちながら。
ここは、4種類の乳牛を飼っており、カフェでそれぞれの牛乳を飲み比べる事ができるのだが。。
残念な事に30分前に閉店していた。がっかり。
土産物コーナーのブレンド牛乳で、我慢する面々。
藤もっちは、4本お買い上げ。
癒しの空間を後にし、明日のスタート地点である阿蘇望の郷へ受付手続きに向かう。
17時前だというのに暑い。明日も猛暑か?不安になる。
本日の観光は終了。明日の本番に備え、一泊目の宿へ。
ペンション風の宿の離れ。けっこうな広さで、コンロ・冷蔵庫完備。若干のカビ臭さがあったが、そこはオヤジ6人臭、特に気にしない。
飯まで間が有るので、先に最寄の温泉で汗を流す。
やっと辺りも暗くなり始めたころ、夕食タイム。評判どおりボリューム満点。メインディシュを平らげるのが精一杯でごはんを残してしまう。明日に向けてカーボローディング失敗。
就寝前、明日の天気予報を確認。
奇跡が起きました。
快晴。雨の三連星が揃った企画で初の快挙か。恐怖、酷暑の阿蘇望! 一雨ぐらい来てよ〜。
明けて本番当日。
気合の入る面々。予報どおり快晴。朝から暑い。やんにしの目標は「完走」。完走という目標をこれほど重く感じるのも久しぶりだ。
スタート。エントリー順に50人ずつ数分おきに送り出される。Aコース5名のうち4番手で出発。大戸の口までの登りは景色もぱっとしないので辛い。
後半の秘密兵器と考えていたコーラも重たいので速攻飲んでしまった。
最初のエイドにつくがメンバーとは会えない。すぐさま出発。
ゆるりゆるりと下った先にあるのが、東洋のマディソン郡の橋「阿蘇望橋」。木造の屋根付き橋。やんにし、映画マディソン郡の橋を見ていないのでさっぱり。
橋の撮影で時間を費やした訳ではないが、程なく後発のうに@に追いつかれる。
のこぎりの歯のようなUP/DOWNでペースが上がらない。
うに@は平坦も山もペースを保つ走り。俺もそう行きたいが、そうも行かない。
どう考えても時間が足らない。
山を登れるうに@はそのペースで充分だ。俺は山で遅れる分、平坦を攻めて貯金を作らないと足切リタイアは必至。
平坦後ろから来た列車に乗っては、登りで下車して足を貯める。これ繰り返し、休みながらもタイムを少しでも稼ぐ。何とかうに@に登りでちぎられない分を稼いでいたが、長いのぼりで終に置いて行かれる。
こりゃ、まじ、足切かも。
昼食ポイント(スタート地点のくぎの)に到着。
F、マダム♂、うに@と合流。ヒロは既に居なかった。既に残り4時間。第一の足切ポイント俵山峠下のエイドまで3時間。かなり厳しい。
飯を食わずに出発というのも考えたが、
足裏が痺れてきたので30分しっかり休む。
藤もっちにはとうとう会えず。
うに@が、「一緒に出発しよう」と、ずっと待っていてくれた。
しかし、すぐに放される。スマン。
最大の難所、地蔵峠内側。ここを2時間弱でクリアしなければならない。暑い。ものすごく暑い。
途中、沿道で2Lのペットボトルを持った女性が立っている。
近づくと「水かけましょうか?」との申し出。
「お、お、お、お願いします。」
嗚呼、なんて気持ちいいんだ。あなたはいったい誰ですか?
これは夢ですか?
そうか、きっとこの方は人ではないのだろう。
きっと何かの化身、天使とか、天女様とか、そんな存在に違いない。
天女様のパワーも長くは続かない。山腹のエイドまであと少しだが、とうとう足が止まる。
気を取り直して再出発。エイドで休む。この勢いでは、俵山下の関門に間に合わない。足切だ。しっかり休もう。
エイドから更に100m登り峠を辛くも制す。落差800m12kmの下りを楽しむ。夏の重たい空気の壁を突き破る。
下界は暑い。エイドまでの登りがきつい。足裏もお尻も痛くて、座るのもダンシングも辛い。
エイドに到着。足切タイムをとうに20分は超えている。コーラでもがぶ飲みしようか。ここで終わりだ。
係員が近づき「事務局が通せといってるからどうぞ。それとも、もうやめられますか?」と問われる。
「行くに決まってるでしょ!」
係りの方から「逝ってよし。」との宣告を受け、諦めていた俵山峠に挑む。
さあこい俵山峠。。 こんなに長かったっけ。。。
あちこちで座込む人達を尻目に登り続けるも、外側から登るのははじめてでコースが良くわからない。暑い。辛い。
とうとう2回目の降車。日が傾き風が少しだけ冷たく感じる。
「行くか。」
延々と繰り返す葛篭を登ると頂上の茶屋跡が見えた。時刻は17:00。競技終了時刻。
後ろから来た回収車に追い抜かれる。「乗れ」と言われるかと慄いたが、そのまま通り過ぎていく。下り。視野が狭く感じる。軽い吐き気。固まる上半身。痺れる足裏。正気を保つのがやっと。
くぎのにゴールしたのは、17:20ごろだっただろうか。係りの方に「完走おめでとう」と言われ安堵する。
そのころ、待ちくたびれたうに@が、駐車場内の湧き水で足を滑らし怪我していようとは知る由も無い。
さて、やっとこれからが真の目的地、地獄温泉だ。
定宿、清風荘。硫黄臭さ。あえて古いままにしている造り。鄙びた感。これぞ温泉郷と言えよう。
内湯で汗を流し、仇討ちの湯男湯(仇討たれの湯?)で体と心を癒す。
地獄に来たりて極楽を見つけたり。
昼の地獄から生還した者だけが味わえる夜の地獄。地獄鍋。猪鹿鴨の肉が胃袋を満たす。
ちと、今年の鴨肉は酷暑のせいか脂身が少なかったような気もしたが。
皆さん疲れのせいか、身体が透けて見えてますよ。
酔いが回った。
今日は早く寝て、明日は早朝から温泉に入ろう。
5時前くらいから、一人、二人と、周りが起きはじめる。
遅れを取った。雀の湯に付いたときには4番手だった。コンタクトをつけるのに手間取った。
え、何でコンタクトが要るかって?
それは、なんだ、その、あれだ、下りの階段が危ないからだ。 そういう事にしておけ。
地獄温泉と言う名の極楽を後にし、道路崩落で登ることのできなかった阿蘇草千里へと向かった。
湖が干上がりかかっていた。
藤もっち、来年はココに登るよ!