第13回 山口徳地MTB大会

日時 '05/10/02(
場所 国立山口徳地青少年自然の家    山口県山口市徳地船路668
内容
カテゴリ MTB 2時間チーム耐久レース(1〜3名一組)
クラス ソロ チーム
選 手 ポパイ(EsperanceStage)、燃焼系
おじさんもりもり
にょろくまやんにし
コース エキスパートコース
3.8km/周
特設レースコース
3.5km/周
時間・周回数 120分 118分
受付・試走 8:00 〜 9:00
ミーティング 9:15 〜 9:45
競技 10:00 〜 12:00 10:02 〜 12:00
表彰式・抽選会 14:00 〜 15:00
レース参加費 3,500円 /人


大会結果ページ
風景
 スターティンググリッド。
  緊張感に差があるね。
   スタート前、豪雨となりテントに引き上げる。



 ソロスタート。

 勝負は登り!
  と、後方からゆったりスタートのヤノッチ

 チームスタート。
  ホームストレートをYABAI1・2で通過!
  レース中の画像は、雨のためありません。<(_ _)>
 乙女ちゃんもりもり&おじさん組が、選手交代のたびに順位が入れ替わるデッドヒート。  最終周回、下りでヨレたリリ○に詰めていたもりもりが追突!  乙女ちゃんをねじ伏せるも、頚椎圧迫で左手に痺れが残る故障。今季絶望



 ゴール後の風景。
 井戸水でジャージごと水浴びしたため凍える。。



 この足はなんだ???

チームコンテンツ


にょろ執筆

 10月というのに真夏日を記録したこの日、は、くま号の助手席で新しく山口市となった会場へ向かっていた。つい、窓に「はぁ〜っ」とやって、アイアイ傘なんぞを書いていると、天気予報では曇りの天気のはずが、会場に近づくにつれてどんどん怪しくなってゆく。
 タープは黄身黄身が積んでいるらしい。さっそくくまが携帯で連絡を取ろうとするが、圏外。(どうやらここは、ミノフスキー粒子が濃いようだ)幸い、自分の携帯(サイコミュ搭載)は使えるようだ。
 着々と準備をすすめる中、時折空を見上げては、ふと思ってしまう。

   ひとしきり降る雨が また 僕の心の傷を洗ってゆく
   宇宙(そら)が 僕のために泣いているようだ
   Oh ジーザス 僕は何故ここにいるの
   Oh ジーザス 僕は何処へ向かうの
   そして 刻は 僕の心を翔る

 スタートの号砲に、ふと現実に引き戻されてしまう。
 あわててスタートするも、ビンディングがうまく入らない。
 なんとか前のYABAIジャージに追いつき、ワン・ツーYABAIでシングルトラックを駆け抜けてゆく。(嗚呼、あともう一機でJSAができたのに・・・)
 登坂でいっきに離され、次々と抜かれてゆく。

   虹色の天使が舞うとき 宇宙(そら)が降りてくる
   地上を満たす影には 12枚の黒翼が映っている
   その赤い祭壇には 一つの人影が祈り続けている
   道のりは 遠いのか・・・

 土砂降りの中を駆けった記憶が、走馬灯のようだ。
 リミットまで、あと13分。僕が時間内に戻ってくれば!
 正に時間との闘いは、何人ライダーを抜いても気は休まらない。あと何分あるのか、あと何秒あるのか、無事やんにしにバトンを繋げるか。
 ピットが見えた時、まだ僕には時間の経過が判らなかった。でも、全力でピットに向かう。「109!」叫んだ言葉が反復される。「間に合ったんだ!」最後のスタートを切ったやんにしを横目で見ながら倒れこんでしまった。

 表彰台にはYABAIの強化人間が二人、中央を陣取っていた。
 良かった。「この黄金のYABAIジャージもこれが最後かもしれない。」
 楽しかった。やっぱり、みんなで走るって楽しい。



燃焼系執筆

(プロローグ)
 黒澤明監督の映画「用心棒」の劇中にてミスター侍こと三船敏郎は雇われたヤクザにこう聞かれる。
 「先生のお名前は??」
 (考え込む三船敏郎、そして外に桑畑を見つける)
 「俺の名前は・・・・・、桑畑三十朗。もっとも、そろそろ四十郎だがな。」

 と、言うわけで・・・・、
 俺の名前は燃焼系二十朗来年の今頃は・・・・・・三十朗だがな・・・・・グスン(涙)。

(10月2日)
 燃焼系二十郎は単独で山口市徳地へ向かう。一人ぼっちはいつものことさ(苦笑)。
 試走開始時間に合わせて柳井を出発した燃焼系。徳地に近づいたところでにょろへ電話する。
 時刻は午前7時前だ
 「今どこですか?」
 「今、柳井を出発したところ」
 何だと!?試走もせずにレースに出るつもりか?つづいてポパイ@へ電話してみる
 「もう30分ぐらいで到着するよ」
 ??????りりまる氏へ電話してみる
 「試走って8時からだよ。」
 無念・・・・・。しょうがないので「ドナドナ」を歌いながら待つ燃焼系
 一人ぼっちはいつものことさ・・・・(悔し涙)。
 「ドナドナ」が佳境に差し掛かったところで雨が激しさを増した。
 歌の選択を間違えたか??レース出場辞退の57番目の言い訳を考える。
 ようやく皆と合流できた。HRTの方々に挨拶をしていると、牛男・・・・、もとい、DHライダーS君が登場した。今日はどんなパフォーマンスを披露してくれるのかと思いきや、右手人差し指を負傷したため、出場を辞退するという。無念そうなので爆笑してあげる燃焼系。次回は元気な牛姿を見せてね。うっしっし
 試走開始。ここのコースは燃焼系が初めて落車したコースだ。あまり縁起はよくないが、初めて入賞したのもこのコースだ。慎重に走る。
 朝から降っていた雨はコースを穢すほどではなかったようだ。空は相変わらずモノトーン。
<黄身黄身登場>
 「丁度良かった。変速の調整してください。」
 「おまえのチェーンは人生と同じで掛け違いが多いからなぁ。ニヤリ。」
 この野郎ぉぉ。無駄にうまいこと言いやがってぇ。
 と、言い返す燃焼系
 どこ吹く風と黄身黄身
 重くて堅いものを探す燃焼系
 シングルギアを忘れて慌てる黄身黄身
 坊主憎けりゃ袈裟まで憎いとはよく言ったもんだ。燃焼系もそのうち自転車が嫌いになるに違いない。
 などと考えているうちに開会式が始まった。

<スタート>
 ポールポジションから飛び出す。視界の端で他の選手がいないことを確認。抜け出しに成功したらしい。第1コーナーを余裕を持って曲がり、ギアを上げてダンシングで会場から逃げる。林道に差し掛かったところで後続が来ていることに気が付く。そして林道を抜ける。
「やった!!YABAIのワンツーだ
 振り返るとそこにはにょろがいた。さすがはYABAI永遠のトップバッター。素晴らしいスタートダッシュだ。登坂で一人に抜かれるが、無理して抜き返さずに後を追う。
 2位で会場に戻ってきた。ここで力強いパートナー、腕力も強いパートナーであるポパイ@と交代する。リストバンドをポパイの腕に装着しながら、彼の上腕二頭筋にしばし見惚れる。血管が浮き出てピクピクしてるぜ。今日も彼は絶好調のようだ(多分・・・)。
<30分経過>
 フランスの法律家ブリア・サバランは美食家で知られていたという。彼は
 「どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人であるか言い当ててみせよう」
 という有名な言葉を残している。
 燃焼系が同じことを聞かれたら・・・・・・・
 「昨夜は魚肉ソーセージを焼いて醤油をかけて食べました。その前はさんまの蒲焼の缶詰です。」
 「そうか。君は・・・・・・・・・・、貧乏だな。」
 悪かったな!!
 ってなるんだろうな・・・・・・と考えているとポパイが戻ってくる。
 巻き上がる泥でジャージが汚れてきた。もともと汚れた人生なので気にはならないが(自虐的か??)、これではゼッケンが見えにくい。そこでにょろのアドバイス通り、計測地点付近でゼッケン番号を叫ぶ。すると爆笑と共にすんなり通してくれた。なんだかなぁ。
<1時間経過>
 映画「七人の侍」ではクライマックスで雨の中での戦闘シーンがある。七人の侍達は種子島に撃たれながらも野武士に立ち向った。そして、ここ徳地では、にょろやんにしくまポパイ@モリモリおじさん燃焼系の「七人のYABAI」が野武士と・・・・・・、他チームの選手と戦っている。雨は激しさを増していた。
<1時間50分経過>
 途中経過が分からない。上位は間違いないと思うが、はっきり分からないので気が抜けない。そこでポパイ@が帰ってくる。
 「だいぶリードしてるみたいだから落ち着いて!!」
 そろそろ2時間が経過する。オイラでフィニッシュだ。後続だけを意識して慎重に走る。
 だが前を見ると選手が走っている。どうする??このままついて行っても問題ないはずだ。
 そんな状況でありながらも、ついにあの必殺技を爆発させてしまう・・・・
 「狙い撃○だ〜〜〜〜〜」
 今年、最初で最後の大技が炸裂した。燃焼系脳内核融合が臨界状態となり、質量欠損による大量のエネルギー放出が始まった。
 E=mc2とはこのことか?? 山本リン○ is my God!! もう、どうにもとまらないぜぇ!!

 しかし!!
 なぜだ??
 なぜ、こんな時にあの言葉を思い出すんだ??
 あの古(いにしえ)の言葉を・・・・・。
 ここは神聖なレース会場だぞ!!
 こんな言葉を言ってはなんねぇ!!
 自分を取り戻せ!!
 レースに集中するんだ!!
 この馬鹿ちんがぁ!!
 だが、すでに脳内アドレナリンの分泌が制御不能となった燃焼系に、それを抑えることはできなかった。
 ええい、言ってしまえ〜〜〜!!
 「勝てば天国、負ければ地獄、知力、体力、時の運、早く来い来い木曜日〜〜〜〜〜!!(アメリカ横断ウルトラクイズ)」
 ペダルを〜〜〜〜踏む踏む踏む踏む踏む踏む〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
 ゴ〜〜ル!!

 それは図らずも、このレースを象徴する言葉なのでした。やれやれ・・・。

 表彰式はソロの部からだった。1位はもちろんヤノッチだ。入賞者が次々とインタビューを受けている。ここでポパイ@が「俺達の時は燃焼系が答えてよ」と言ってきた。おお??マジですか??どうする??何て言おう。な、何もギャグがおもいつかない(そんな必要はない)。
 とりあえず「協力してくれた仲間のお陰です。チームYABAIの勝利です」とか言っておこうと心に決める。しかしその数分後・・・・・
 「では、勝利の雄叫びをどうぞ!!」
 雄叫びだと??????
 おもいっきり不意を突かれた燃焼系。秋はすぐそこだというのに変な汗が噴出す。
 表彰台の一番高いところで固まった燃焼系
 「嬉しいです」
 と、しょぼい台詞を吐き出す。続くポパイ@
 「嬉しいです」
 おおぉぉぉぉ!!
 なんてボキャブラリーのないチームなんだ。無念すぎるぜ。

(エピローグ)
 映画「椿三十郎」にて・・・・
 「あなたのお名前は?」
 (何かを探し始める三船敏郎。そして外に椿の花を見つける)
 「私の名は椿三十郎。もうそろそろ四十郎ですが」

 と、言うわけで、俺の名前は燃焼系二十朗だ。
 柳井へ向かう車の中で、阪神タイガースが優勝した時の友人の言葉を思いだしていた。
 「タイガースを優勝させたのは岡田でも星野でもねぇ。奴等を信じ、応援し続けた俺たちファンなんだよ。」
 友人の言葉の意味がようやく分かった。今回の優勝は自分だけの力ではない。一緒に走ってくれたポパイ@、それにピットでチームワークを発揮してくれ、コース脇で応援してくれた仲間のお陰だ
 表彰式で言えなかった言葉を
 改めて噛み締める。
 あの時、友人は目にうっすら涙を浮かべたまま、こう続けた・・・・・。
 「だって俺たちファンは・・・・・・・・・・12番目の選手なんだから。」
 そりゃサッカーだろうが!!
 と、激しく突っ込んだのは言うまでもない。
 優勝の喜びは表彰式で半減してしまったが、そう言ってはいられねぇ。柳井が俺を待っている。
 縁があったらまた会おうぜ

 あばよ!! By三船敏郎

 柳井へ向かう車の中で、「ドナドナ」がいつまでも鳴り響いていた。

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